ブラインドサッカーアジア選手権2011

    仙台市宮城野区"元気フィールド仙台"で行われた『ブラインドサッカーアジア選手権2011』の会場に行って来ました。  ブラインドサッカーは視覚障がいがある方でもプレーできるユニバーサルスポーツ。フィールドプレイヤーはアイマスクを着け、ボールの音とキーパーやコーラーの指示でゴールを狙います。  私自身サッカーをしてきましたし、脳性麻痺のサッカーにも関わっていましたが、観戦していると「一緒にプレーしたら自分はかなわないだろうな」と感じました。足元の技術は高く、「本当に見えていないのか?」と思うようなスルスル抜いていくこともあります。  日本代表は3位でパラリンピックロンドン大会への出場は逃してしまいましたが、優勝した中国と比べると[個人技]+[チームとしての戦術]が違うのかなと感じました。機会があったら自分も体験してみたいと思います。  クリスマス寒波が押し寄せ雪もチラついていましたが、スタンドで観戦する方々は懸命に応援していました。応援スタイルは普段のサッカー日本代表戦とほぼ一緒。違うのは音を頼りにプレーするため、プレー中は応援を止めること。  こういったユニバーサルスポーツを通して、 障害があっても国の代表になれるし、 頑張れば応援してくれる人々がいるということを、「自分には障害があるから」とふさぎがちな方に知ってほしいと思います。...
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からだとは何か?

普段、動いている時にほとんど意識することがない自分のからだ。 病気になったり、ケガをした時に感じる自分のからだ。 思うように動かないと感じた時、その部分は自分の身体であるけれど、自分の"からだ"ではなくなっている。 箸を使って豆腐を掴んだ時、随分柔らかい物だと感じることができる。この時、箸は"からだ"だ。 えっ?どういうこと?と思う方がいらっしゃるかも知れませんね。 人間のからだって環境や状況によって変わるんです。運動と聞くと、筋力をつけたり、持久力をつけたり、関節の動きをよくしたりと思うかもしれませんが、私たちリハビリテーション体育士は動きを内面からも捉えようとします。これが他の関連職種と違うところかもしれません。 今回紹介する『からだと教育 (岩波講座 教育の方法)』は1987年、23年前に発行された本ですが、からだとは何なのか、運動とは何なのかということを考えさせてくれる本です。 一部目次を紹介すると、 ・からだとは何か ・「動かす」からだと「動く」からだ ・「動く」からだと「わかる」からだ ・けがをする子ども ・文化としてのからだ と からだの文化 ・「わざ」の理解とは何か どうですか?気になってきませんか?私は一冊持っていて何度か読んだのですが、正月に引っ張り出してきてまた読んでいます。この視点を忘れないように。 ちょっと難しいかもしれませんが、中古では数百円で出品されている物もありますから、関心がありましたどうぞ。[Aamazonでチェックする]...
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車いすバスケを題材にした漫画"リアル"

車いすバスケを題材にした漫画"リアル"。 9巻ではリハビリテーション体育も出てきます。 竹刀を持っていたり、プールから突き落としたりととんでもないように見えるかもしれませんが、その真意は井上さんが表現してくれると期待しています。 あっ、私は竹刀はもっていませんのでご安心を(笑)。...
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障害があるからこそ体育を

 最近、障害のある子どもと接する機会があり、"障害児の体育"に関する文献を数冊探してきました。その中の一冊、「障害児の体育 〜その考え方と具体的展開〜」という本は、医療と体育のつながりを再考させてくれました。まえがきに書かれていた文章の一部をご紹介致します。 ●「障害を負っている子どもの場合においても、人間としての法則の共通性、権利の平等性、集団や方法の共同性のなかで、普遍的な文化の平等と社会の実践に支えられて、発達を実現していくと共に障害の軽減・克服が見通され、意図され、保障されなければならない」 ●「『体を育てる』ことを抜きにして、障害児の存在も発達も障害の軽減克服も考えられない。もちろんそれはすべてではない。しかし、欠くことのできない必要条件である。そのためにも『体育』を土台にしなければならないはずである。」 ●「体育は健康を獲得し、保ち、発展させていくための直接の学習でもある保健と強い関係をもっている。体育は体や道具が物体を必要に基づいて運び動かすこと、すなわち運動とも深い結合を持っている。体の内なる働きの育ちと日常の在り方とも連携している。」  どうですか?障害児の体育に関して書かれた本ですが、大人にあてはまることもたくさんあります。実はこの本、最近出版されたものではなくて、初版は昭和56年。今から28年前です。ちょっと難しく感じる人がいるかもしれませんが、続きが気になる方はぜひ読んでみてください。図書館にもあるかもしれませんよ。 ...
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足こぎ車いす が実用化

 東北大学大学院、半田康延教授のグループが研究開発していた"足こぎ車いす"が実用化されました。私が東北大学大学院に行っていた頃も少し話は聞いていましたが、いよいよ一般社会でこの車いすを使って移動している人が見れそうです。  この車いすは脳血管障害などで片脚が麻痺していても、その片脚をペダルに固定してもう片方の脚でこげば、あたかも自分でこいでいるように動く仕様。普段なかなか使わない麻痺側の脚を動かすので、日常的にリハビリもできます。  これまで数メートル進むのに眉間にシワを寄せていた人が、ニコニコ笑いながら「よっ!」などと通り過ぎていくようになるかも?  商品の詳細は株式会社TESSのホームページ(http://h-tess.com/)でご覧に慣れます。...
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