98歳、元気の秘訣

 本日は、介護予防教室終了後の空き日を利用して、普段なかなか行けない宮城県某町に住む女性の体力確認へ。この方、年齢は98歳!ややすり足加減ですが、杖も使わずに歩くんです。食事も日に3度しっかり摂っていらっしゃるとのこと。 「一度転んでから左脚が弱くなって」というので下肢筋力を調査。膝関節の変形や痛みの既往はないとのことで、0.5kgの軽いおもりから順番に足首に付けて膝を伸ばしていったところ、「ん〜、ちょっと重いかな〜」と言いながら、2kgのおもりまでなんなく上げてしまいました。 足首に2kgのおもりをつけた時に、「重い...無理です」なんて言うのは若い人のほうが多いくらいです。98年も付き合ってきた身体。個々の筋肉の力ではなく、全体で力を出す方法を身につけているのでしょう。 『筋力をつけること=介護予防』という単純なことではないということですね。何か秘訣があるのかも? ちょうど、"98歳、元気の秘訣"というタイトルの本がありましたので、ご紹介もしておきます。...
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介護予防教室が終了しました

 本日、全20回3ヶ月に渡って行われた介護予防教室が終了しました。 参加した方は、最初3ヶ月続くか不安だった様子。しかし、実際に始まってみるとお互いが顔見知りになって話が盛り上がったり、体にも変化が現れてきたりと、終盤に近づくにつれて「3ヶ月って早いね〜」「もう終わるの?」という声が...。 修了式では「あと3ヶ月続けたい」「このまま続けたいんだけど...」という方がほとんど。 運動が必要なのはわかっていて道具まで揃えるのですが、一人になるとできなくなるようです。高齢化が進む中、運動の必要性は様々なところで言われていますが、まずは仲間(人付き合い)をつくることが大切です。 “自分を気にしてくれる人がいる・自分が気になる人がいる” そういう想いが体を動かします。わざわざ遠くまでいかなくても、地域の身近なところで様々な活動をしているものです。役場や地域包括支援センターなどに問い合わせると教えてくれますよ。...
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宮城県療育懇談会に参加してきました

 先日、宮城県立こども病院の愛子ホールで開催された「宮城県療育懇談会」に参加してきました。 今回のテーマは"楽しく行こう支援学校"。まずは養護学級での取り組みやその親御さんの発表。教育現場に医療的ケアを取り入れる過程やそれによって得られる家族の安心感と期待を知ることができました。さすが思ったのは学校の先生の発表。途中、ヒーロー者に変装し、笑いを取る場面がありました。これは学校で教員をしているからこそ出てくることだと思います。私たちリハビリテーション体育士も教育の視点は持っていますので、場を盛り上げるためにいろなことをしかけます。まれに場をしらけさせてしまうこともありますが...(笑)。 第二部は特別支援学級でのPTやOTなどのセラピストの役割について。教育現場での評価を"理論づける"ことが役割だとおっしゃっていました。「この動きができないのはここがこうだから」「この姿勢を取るにはこういうことが必要」などと助言することで、先生方も「やはりそうだったのか」と自信をもてたり、次はこうしようと展開が見えたりするようです。 教育と医療の連携。視点に違いがあるかもしれませんが、直接人間に関わるという共通点があります。 教育の視点と医療の視点をもつリハビリテーション体育士はその橋渡しをする存在に成りえます。 ...
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サウンドボールを手に入れました

 サウンドテーブルテニスで使用するサウンドボールを手に入れました。 サウンドテーブルテニスと言ってもピンとこない方もいらっしゃることでしょう。サウンドテーブルテニスは少し前まで盲人卓球と呼ばれていました。視覚障害がある方の神経の働きや体の動き、感覚訓練のリハビリとして昭和初期に発案されたと言われています。 サウンドボールの大きさは一般の卓球ボールと一緒なのですが、中に鉛が入っていて音が鳴るようになっています。また、普通の卓球のように空間をボールが飛び交うのではなく、卓球台を転がして打ち合うのが特徴です。 このサウンドテーブルテニス、なにも視覚障害のある方だけのスポーツではなく、誰でも楽しめ、かつ腕の動きの改善や立位・座位バランスを改善するリハビリに応用できるんです。  今回ボールを手に入れた店は卓球専門店の"卓球のタマチ"さん。仙台でこのボールを扱っているところを探していたところ、仙台市障害者スポーツ協会の方から教えて頂きました。感謝です。 専門店だけあって品揃えは抜群、店員さんも明るく出迎えてくれます。こちらの活動にも興味を示してくれて、リプラウドの意味まで聞いてくれました。よくよく話していくと、聴覚障害のある方や車いすを使用している方もお店に来られるのとのこと。さすが専門店。仙台駅から近いので、「このブログみて来ました」と行ってみてください。 卓球専門店"卓球のタマチ"さんのホームページはこちら...
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自分の"からだ"

「脳死は人の死」とする臓器移植法が成立され、いろいろと話題になっています。 "死"というのは心臓が止まったり、呼吸が止まったりした状態を他者が見て判断しますが、「今、自分は死んでいる」などと自分で自分の死を感じることはできません。脳死と診断された人は心臓は動き、人工呼吸器の助けを借りながらですが呼吸もしています。意識はないと言われていますが、自分のからだをどのように感じているのかすごく気になります。 さて、自分の"からだ"ですが、みなさんは普段自分の"からだ"を自覚しているでしょうか?多くの方はさまざまなほとんと自覚することなく動いていることでしょう。しかし、"からだ"を自覚するときがあります。それは鏡などに写った自分を見た時。それから、病気やケガをした時。 前者は主に形態的なことです。「ちょっと太ったかな?」「自分ってこんな顔してたっけ?」など。目で見て自分の"からだ"を自覚します。それと比べて、後者は機能的なことです。風邪をひいたりするとすごく"からだ"が重く感じます。普段意識しない"からだ"を一気に感じます。ケガをした時も同様です。脚をケガした時にうまく歩けなくて、「歩くのってこんなに大変だっけ?」と感じたことがある人もいるはずです。しかし、病気やケガが治ったり、障害があっても日常動作として熟練すると、また動きを意識することはなくなります。 "からだ"がある自分。ときどき、自分の"からだ"と向き合う時間をつくってみると面白いかもしれませんよ。ただ、動く時に「ここがこうなって、ああなって」と考えすぎると逆に動けなくなることがありますから、ほどほどに。...
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