「脳死は人の死」とする臓器移植法が成立され、いろいろと話題になっています。

“死”というのは心臓が止まったり、呼吸が止まったりした状態を他者が見て判断しますが、「今、自分は死んでいる」などと自分で自分の死を感じることはできません。脳死と診断された人は心臓は動き、人工呼吸器の助けを借りながらですが呼吸もしています。意識はないと言われていますが、自分のからだをどのように感じているのかすごく気になります。

さて、自分の”からだ”ですが、みなさんは普段自分の”からだ”を自覚しているでしょうか?多くの方はさまざまなほとんと自覚することなく動いていることでしょう。しかし、”からだ”を自覚するときがあります。それは鏡などに写った自分を見た時。それから、病気やケガをした時。

前者は主に形態的なことです。「ちょっと太ったかな?」「自分ってこんな顔してたっけ?」など。目で見て自分の”からだ”を自覚します。それと比べて、後者は機能的なことです。風邪をひいたりするとすごく”からだ”が重く感じます。普段意識しない”からだ”を一気に感じます。ケガをした時も同様です。脚をケガした時にうまく歩けなくて、「歩くのってこんなに大変だっけ?」と感じたことがある人もいるはずです。しかし、病気やケガが治ったり、障害があっても日常動作として熟練すると、また動きを意識することはなくなります。

“からだ”がある自分。ときどき、自分の”からだ”と向き合う時間をつくってみると面白いかもしれませんよ。ただ、動く時に「ここがこうなって、ああなって」と考えすぎると逆に動けなくなることがありますから、ほどほどに。